扇風琴ができるまで#1 トッピングイースト トライアルレジデンス <NICOS LAB>

文:西村幸知(トッピングイースト事務局)

こんにちは。トッピングイーストの西村です。
さて、先月からはじまっていたトッピングイースト トライアルレジデンスですが、6月は、6/25(土)から、和田永「エレクトロニコス・ファンタスティコス!」で共に協働している、参加型ラボ「NICOS LAB」がNICOS LABオリジナル楽器開発をはじめてます!
(また事後報告でごめんなさい・・・)

そもそも「NICOS LAB」って、なあに?

NICOS LABは参加型音楽プログラム、和田永「エレクトロニコス・ファンタスティコス!」(以下「ニコス」)のコンサートを契機にたちあがった、ニコスを盛り上げる参加型チームです。
そもそもニコスがなにをやっているかというのを簡単にいうと・・・
「古い家電を楽器にかえて、みんなで盛大な奇祭を実現させよう!」というプログラムです。文章にすると長くなってしまうので(苦笑)、どんなことかはこちらの動画をご覧ください。

こんな見たこともない楽器をLABメンバーみんなでいっしょにつくっています。楽器になる前のアイディア出しから、家電集め、楽器制作、演奏方法の発案、確立、当日のインストラクションにいたるまで、「ニコス」に関わるいろんなことを、様々な人といっしょにつくって、「ニコス」を作り続けています。

現メンバーはエンジニアやデザイナーやアートマネージャー、小・中学生など多様なバックボーンとスキルをもつ方が協働しています。「NICOS LAB」は技術がある人、アイデアがある人だけではなく、参加したいという思いをもった全ての人が「ニコス」に関われる場になっています。それぞれの得意分野ややりたいこと、実験してみたいことに日々挑戦しています。

「ニコス」でNICOS LABオリジナル楽器開発をつくってみよう!

そんなNICOS LABが、LABオリジナル楽器開発をつくってみよう!となりました。これまで「ニコス」はアーティストの和田永さんの作品イメージを中心に楽器を制作してきました。
なので、今度はNICOS LABから出てきたイメージを楽器にしてみたら、面白いんじゃないか?そんなアイディアをメンバーの武井さんからいただきました。

「じゃあ、早速やってみよう!」そんなかんじで、始まる1ケ月まえに、武井さん、和田さんを交えて、運営側でまずは、ミーティングをしました。

そのとき武井さんから出たのは、『武井さんから出た「タネ」をみんなでつくり成長させるのではなくて、「タネ」をベースにみんなが自由に成長させていく、それが「NICOS LABオリジナル楽器」になり、「ニコス」になっていく。その「タネ」があれば、ゆくゆくはきっとLABメンバーかどうかは関係なく、おうちでみんなが自由に「オリジナルニコス楽器」を作れるようになって、どんどん「ニコス」が広がっていく、そういうことをしてみたい!』という提案でした。

武井さんは続けて、こうおしゃってくれました。
「ニコスの楽器は『家電×アイディア×技術』でできていて、それはLABメンバーで協力すれば必ず実現できると私は思っています。」
そう語る武井さんの目は確信に満ちていました。そして、みんなで考えてみた「タネ」の前の「タネ」

一番可能性が無限大になりそうなのはなにか、いろんなアイディアの中で、出たのが「羽と光と回転」でした。細かい構造と説明すると、これまた長くなるので、簡単にいうと、羽に光を当てて、羽が回転することで、もれる光の点滅を利用して楽器にするということなんですが、たぶん、「なんのこっちゃ?」なので、その原理を利用した別の楽器『換気扇サイザー』の説明が、上の動画でされていますので、詳しくはそちらをご覧ください(苦笑)(4分14秒を過ぎたあたりからはじまります。)

そこで、早速、エンジニアの武井さん、ささっと誰もが自由に成長させていく「タネ」となるガジェット案を書いてくれました。

そして、6/25にはいくつかそのプロットタイプをつくって持ってきて、いろいろ実験してみることに。そうして、6/25(土)~の「トッピングイースト トライアルレジデンス <NICOS LAB>」がはじまりました。

トッピングイースト トライアルレジデンス NICOS LAB キックオフ!

6/25(土)当日、事前にLABメンバーに呼びかけ、NICOS LABオリジナル楽器開発の実験が始まりました。まずは武井さんが用意してくれた、「羽根と光と回転」の原理を実現してくれるプロットタイプの組立方と使い方をレクチャーされました。

手のひらサイズのそのプロットタイプですが、ちゃんと原理が応用できるような仕組みになっています。さすが、プロのエンジニア。

そして、思いも思いにいろんなものを試しだすLABメンバー。いつのまにか、一個のプロトタイプをつかってみんなでいろんなことを試しだしました。

そして発見、回転する羽根を2枚重ねて光をあてて、音に出力させると、和音ぽくなる!微妙に重なる和音はまるでカノンの一音にも聞こえました。
これはツリー式がいけるかもしれない・・・。妄想が膨らみます。

なんとなく、音も問題なくでるし、うまくいけば和音も可能ということがわかったので、事前にメールで呼びかけた際、「羽根と光と回転」なら、こんなものはどうだろうかというアイディアのやり取りの中であがった、扇風機と自転車をこのプロットタイプで試すことになりました。

扇風機、結果こうなりました(笑)
こうなっても、扇風機として普通に使えるあたりもすばらしいです。

自転車はこうなりました(笑)

なんでこうなるんでしょうね。でも演奏するにはこれが一番いい形なんです(笑)
そして、これも普通にプロットタイプを外せば、問題なく、また乗れます。

こうして試していくうちに、どちらもやはり問題なく音はでることがわかり、実現可能であることがわかりました。しかし、ライトの光量や回転数、音の出力方法はまだまだ改善しないといけないこともわかってきました。

次回の活動日にはその部分をいろいろ実験して、精度を高めることに!
更にいい音を目指して、開発実験はすすみます。

  • 西村 幸知(トッピング―スト 事務局員)

    1986年神戸生まれ。NPO法人トッピングイースト 事務局員。高校卒業後、日中学院にて中国語を専攻。その後数社を経て、中国国際航空入社。趣味のアート好きがこうじて、どうしてもアートプロジェクトの現場で働きたくなり、今に至る。最近ハマってることはトッピングイースト界隈のうまいもの屋発掘。