ボーダーシャツァイザー初合奏詳細レポート!!!

徳江 蔵 (NICOS LAB メンバー)/写真:Mao Yamamoto

『エレクトロニコス・ファンタスティコス!』
制作&演奏者&スタッフチーム(通称 NICOS LAB.)の徳江蔵です!

去る11月23日に開催された~初合奏遭遇編~でのボーダーシャツァイザー合奏の様子を、
スタッフとしての裏話や感想など含めつつ、振り返りながらレポートさせて頂きます!

当日は…雨!

事前にはたくさんのご予約を頂いておりましたが、
雨だと、当日どれほどのお客さんが会場に来ていただけるのかドキドキ!
そして、開場までの時間、スタッフみんなホント直前まで準備でバタバタしておりました…

徐々に出来上がっていく舞台と、迫りつつある開演時間に、
ドキドキワクワク!

いよいよ、開場時間!

開場から開演までの間は、各楽器の体験会を行いました。
短い時間でしたが、ボーダーシャツァイザーも体験できるように設置。

体験された方々は、自分が着ているシャツから音が出ることに、
『不思議さ』と『面白さ』と『新たな知覚』を感じていただけたのでは!?と思います。

私はスタッフとして一足お先に不思議な楽器達と「遭遇」していたのですが、
ボーダーシャツァイザーの実験を繰り返す間に、

街を歩いて、ボーダーシャツを着ている人
(改めて見るとけっこう多い!)を見ると、

「あの人のボーダーシャツはソプラノだな!」

とか、思ってしまうようになりました(笑)

実験中には、

「もっと良い音が出るボーダーはあるのか!?」

という疑問が出てきました。

そこでボーダーシャツが代表的な有名ブランド、
アニ○ス・ベーのボーダーシャツで実験してみたところ、
とても良い音がして、さすがだな!って、思いました(笑)

このような実験を経て、
よりデザインされて「楽器」として制作した初号機が、今回のシャツです!

入場時、ファンディング支援者のみなさんには、
入り口でそれぞれリターンであるボーダーシャツをお受け取りいただき、

その場で着て中央奥で円になり、座っていただくよう案内させて頂きました。

この時のお客さんの顔を見ていると、

「これから一体、何が始まるのだろう??」

と、沢山のハテナが出ているように見えました。

会場が暗くなり、いよいよ開演です。
ボーダーシャツァイザーはいきなり最初の演目です。

メインアーティストである和田永さんが
ボーダーシャツを着て、
入り口より1人ゆっくりと登場します。

左右に座っているお客さんの間を、
光に照らされてボーダーシャツを着て歩く和田さん。

どこかコレクションブランドのランウェイのようです。
そして中央には小型ビデオカメラを構えたOpen Reel Ensembleメンバーの吉田悠さん。

和田さんと悠さんが、
お互いの距離や角度を調整し、ボーダーから出る音を調整します。

静まり返る会場に、ボーダーから読み取られ出る電子音ノイズが響き渡ります。

ボーダーを読み取るカメラに対し、
上半身を反らせたり、距離や角度を変えることで、
微細に音階を調整していきます。
調整がかなり難しそう。緊張感を感じます。

1音1音よく聴くと、
これは1977年公開の映画『未知との遭遇』
の曲であることがわかってきます。

そして和田さんのボーダーシャツによるビブラートを合図に、
待機していた演奏メンバー(私含む)がスタンドアップ。

演奏曲は、ボーダーシャツァイザーによる、
『ツァラトゥストラはかく語りき』です。(別名:『シャツァラトゥストラはかく鳴りき』)

この曲を演奏するために演奏者である私と花井さん、井上さんは縦に並び、
1人1人がよけていくことで、音程をつくっていきます。

ちなみにカメラからの距離は事前に計って、
実は床にテープを貼っていました。

中さん親子は腕組みをして2人でティンパニー(低音)を担当。
塚田さんはちょっと高度な演奏で、
僅かにお辞儀をすることで音を変化させて、「半音(♭)」を演奏しました。
まだまだver.1のシステムとシャツァイザー初心者、
「この音あっているかな・・」という初々しさに満ちた演奏を終えて、
客席へ向けてお辞儀!

これを合図に、
オープンリールが廻り始め、
突然ビートが鳴り響きます。

私達は着ていた既製品のボーダーシャツを脱ぎ捨て、
オリジナルボーダーTシャツへ切り替え!

そうです、重ね着をしていたのです!

そしていよいよ演目は支援者との【初合奏】へ!
厳かな雰囲気から始まったボーダーシャツァイザーは、

ここから一気にスピードアップ!
突然の変化に、支援者の皆さんと会場のお客さんは、
少し戸惑われたかもしれません(笑)

円の中では、吉田悠さんが、円の中心から放射状に、
支援者が着ているボーダーシャツを
1着づつスキャンして音に変えていきます。

1周目、
最初は1音ずつ、
どんな音がするのか確かめるように…

2周目、
和田さんの身ぶり手ぶりに合わせて、
少しカメラと距離を近づけたり遠ざけることで、
音の変化が生まれていきます…

3周目、
ビートと和田さんの指揮に合わせてみんな服を震わせまくる!踊る!
幸い皆さん、ノリの良い方々!
全員ボーダーを着てシンセサイザーとなり、踊りながら合奏するという摩訶不思議な光景がその瞬間に立ち現れました。
そう、ボーダーシャツァイザーで【初合奏】することができたのです!

この後も演目は続き、
「洗濯機式ドラム」「換気扇サイザー」
「黒電話リズムマシン」「ブラウン管ガムラン」「電輪塔」
などの廃家電を楽器蘇生させた演奏が繰り広げられ、
和田さんを始め、カブー&ジュンキングさん、
タブラ奏者の池田絢子さん、ラッパーの環ROYさん、
Open Reel Ensembleさん、そして観客を巻き込んでの、
『エレクトロニコス・ファンタスティコス!〜初合奏遭遇篇〜』

は無事に幕を閉じました!!

ここで見えてきたこと、気づいたことを更なる種に、
ボーダーシャツァイザーの開発はこの後も進んでいきます!
次回はどんな実験からどんなものが生まれるのか・・
是非楽しみにしていてください!!!

  • 徳江 蔵(NICOS LAB メンバー)

    1985年千葉県生まれ。好奇心とエモーショナルのままに日々色々ディグっている。2015年 真夏のMaker Fairでニコスに出会い、好奇心から参加を決意。ニコスでは主に、ラジオやボーダー服からノイズを出したりしている。瀬戸内海の島が好き。