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【すみだ巡業vol.3】「ほくさい音楽博」体験会 ガムラン編フォトレポート

今年の「ほくさい音楽博」は、音楽家とともに子どもたちのもとを訪れる体験会からスタート。「すみだ巡業」と題して、全10回にわたってすみだの各地を巡ります。

【vol.3】となる今回は、7月25日(火)に、さくら橋コミュニティセンターにてガムランの体験会を実施しました。

インドネシアの伝統芸能「ガムラン」は、大小さまざまな青銅打楽器群による合奏と踊りによる音楽です。

体験会の会場となるさくら橋コミュニティセンターは、「ほくさい音楽博」の練習会場としておなじみの場所。気づけば4年ぶりということもあり、懐かしさもひとしおです。

夏休みになって間もない平日の午前でしたが、朝から子どもたちがたくさん遊びにきていました。
時間になると、職員の方に連れられ、体育館に集まる子どもたち。到着すると、すでにガムランの演奏が始まっています。音の響きが特徴的なガムランの音楽に、子どもたちは「ぽかん」と、何とも言えない表情のまま、じーっとガムランの音を聴いています。そして、音に誘われて、あとからきた子どもたちも、不思議そうに遠くから様子を伺っていました。

今回のガムラン体験は、トッピングイーストのガムランプログラムで、いつも講師をつとめてくださる鳥居誠さん。そして、鳥居さんのガムランチーム「GSP Tokyo」の皆さんをお迎えしました。

鳥居さんによる、わかりやすいガムランの説明のあとは、すぐに実践です。

「演奏してみたい楽器の前に集まろう!」と一声かけると、待ってましたとばかりに楽器に向かう子どもたち。どの楽器よりも大きな「ゴング」が大人気。まずは自由に音を鳴らしてみます。
そして、次に合奏にチャレンジ。ガムランの鍵盤を一枚ずつ鳴らすところから挑戦。一枚目から順番に鍵盤を叩いて音を鳴らしていきます。

全員で息をあわせて、同じタイミングで音を鳴らす──。
たった一音ですが、みんなの息があった瞬間、音がゆらぎ、不思議な響きになって体育館に響き渡ります。これは体験しないと伝えられない感覚です・・・

一音ずつ音を増やしながら、「ギラッ」という基本的な旋律にも挑戦。
ガムランは楽譜がありません。この「ギラッ」という旋律も、自分の耳でしっかり音を聴きながら、身体で、全身で音を感じながら覚えていきます。
最初は音の中で迷子になっていた子も、しっかり音を聴きながら、自分の鳴らした音と周りとの違いを探っているうちに、だんだんと音があっていきます。
「あとちょっとでできる!」そんな風に繰り返し演奏しているうちに、あっという間に体験会は終了。みんなとっても集中していました。

外は太陽がかんかん照りで、外遊びもできない夏休み。
エネルギーがありあまっている子どもたちは、体育館で発散するのが大好きだと職員の方から聞きました。そんな中、体育館をまるっと使わせてもらい、音楽体験会をひらくことに対して、少しドキドキしていましたが、ふたを開けてみれば、たくさんの子が最後まで集中して、演奏にチャレンジしていました。
最後に「またガムランやりたい」とお手紙までいただいてしまい、心配事は杞憂に終わりました。
また次回の体験会でも会えるといいな、と改めて思う体験会でした。

実施日:2023年7月25日(火)10:30〜12:00
会場:さくら橋コミュニティーセンター 3階 体育館[墨田区向島2-3-8]
講師:鳥居誠、GSP Tokyo